標記の平成電電事件が東京高等裁判所506号法廷で13:30より行われます。前回の第4回で審理が終了して、予告通り判決言い渡しになります。今までの経緯から「控訴棄却」を言い渡される事が予想されます。控訴は被告人とその弁護人からのみ行われているので、第一審より重い刑が言い渡されることはございません。さらに「控訴棄却」ということであれば、第1審の形の言い渡しが維持されるので、熊本被告人の懲役6年がそれより短い期間に言い渡されたり、坂上被告人の懲役3年が執行猶予付の判決となることはございません。
しかし、第一審の判決では、今回の審理の焦点となった平成電電株式会社の民事再生法手続開始決定後のいわゆる「重要会議」について、事実を認める内容((熊本被告人がそれまでのリースバック取引について悪意がなかったととられる「寝耳に水」という発言内容)の判決内容があったため、その点が今回の高裁の判決でどう解釈されるのかというところが重要となってきます。
さらに、熊本・坂上両被告人の弁護人からの最後の弁論においては、「被告人らは、自ら望まない破産をさせられ、少ないながらもそれを匿名組合の出資者への弁済に充てられており、そのことで民事的な責任を果たした」という事を言いきってしまっており、今後の被害者への弁済の意思は示していない(つまり、もう弁済する意思はない)ことなどから、情状酌量(減刑)の余地はないと予想されます。また、現在の熊本・坂上両被告人の保釈は弁護人からの保証書で納付の替わりをしているとの事です。
(2010/08/03/
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